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失敗しない住宅購入のために
引渡し前の立会検査時チェックポイント
著者 田中 勲

著書の紹介
◆引渡後に発見した傷は補修対象外

私どもの建物診断を行なわず他社で新築分譲住宅をご契約したお客様からのご相談を受ける事も多々御座います。

そのような方々から一番多いご相談は、「引き渡し前の立会い時の注意点やチェックポイント」についてのご相談です。

一般的に新築分譲住宅のアフターサービスでは、「床のキシミ」・「ドア等の建付け不良」・「雨漏り」などは、アフターサービス基準書(保証書)に基づいて引渡し後でも売主側で対処します。

しかし、引渡し後に買主が発見した「汚れ」・「傷」・「シミ」・「スキマ」の類は、売主側では、保証対象外として対処してもらえない場合が多いので注意が必要です。

中小の工務店であれば、「今回は特別に補修しておきますね!」という軽い感覚で補修できますが、大手のパワービルダーなどでは、断られる場合がありますので注意が必要です。

特に大手パワービルダーでは、「決められた予算とルール」の範囲内で仕事をしているからローコスト住宅が実現しています。

従って、パワービルダー側に「契約書には、引き渡し後に発覚した傷などは、保証対象外と書いているけど今回は、直してもらえないか?」と申し入れても、ルール(契約書)から外れた事柄には、対処してもらえない事が多いのです。

そこで大切なのは『引渡し前の立会検査』です。

ゼロシステムズでは、この『引渡し前の立会検査』を3回目の建物診断という位置付けとして重要視しています。

>>引渡しまで合計4回の建物診断とは?

ゼロシステムズの本格的な建物診断では、非破壊検査も含め専用機器を使用した田中式建物診断を実施します。

>>田中式建物診断とは?


正直なところ、一般消費者が新築の隠れた瑕疵(欠陥)を発見する事は難しいかもしれません。

>>新築住宅に潜んだ具体的な瑕疵事例

しかし、ゼロシステムズとご縁がなかったお客様は、ご自身で立会検査に挑まなければなりません。

そこで、ここでは、誰でもできる引き渡し前の立会検査のポイントと注意点を解説させていただきます。

◆引渡前の立会検査での注意点

1.あくまでも立会検査では「生活上」と「意匠的」に支障がある不具合を発見することが目的であり決して粗捜しするのではありません。

2.立会検査で発見した補修が必要な箇所や不具合は、必ず図面に書き込んで記録する事が大切です。

3.引き渡し日の前に補修が完了したかを確認することも重要です。

◆立会検査時のチェックポイント

「汚れ」・「傷」・「スキマ」に関しては引き渡し後に売主側に指摘しても対応してもらえない場合は御座いますので立会い時には、十分にチェックして確認しましょう。

また、購入前の物件見学の際にも役に立つと思いますので、是非、本章を読んでご活用ください。

>>物件見学に適した日とは?



1.隅部分のチェックポイント
  


上記の写真のように壁や天井との間にスキマがある場合があります。
スキマがある場合は、コークボンドを充填してもらいましょう。


 



上記の写真のように巾木やドア枠の周囲には、汚れや傷がつきやすいので要注意。

 



上記の写真のように巾木の取付けが不十分であったり、巾木を取り付けている隠し釘(フィニッシュネイル)の頭が飛び出ている場合があります。隠し釘の頭が飛び出たままですと入居後に思わぬ怪我をする場合がありますので十分に注意してチェックしましょう。


巾木の下のパッキンがはみ出している事もあります。
意匠的に格好良くないですね。

※取付け不良などは、引き渡し後でも対処してもらえますが、傷や汚れなどは、対処してもらえない場合が多いので注意が必要です。


2.床材のチェックポイント

私どもで3回目の建物診断(立会検査)を行なう場合は、専門家2人ペアで1時間前に現場に入り、掃除をしながら不具合をチェックします。

予めホウキでゴミを排除することにより床の傷が発見し易くなります。

フローリングの傷は、真上から見ても発見し難いものです。

窓の外の光が床に反射する位置から斜めに床を見ると傷を発見し易くなります。





 

細かなゴミを排除して光に反射させて床を見ると写真のような小さな傷も発見できます。

※床材の傷や汚れも引き渡し後では、対処してもらえない場合が多いので注意が必要です。


3.階段のチェックポイント


階段は、大工さんの腕(技術)が出やすいところです。
逆に言うと下手な大工さんは、階段の造りが悪いです。
「蹴込」と「踏板」の間(繋ぎ目)や
「蹴込」と「ササラ」の間(繋ぎ目)に
スキマや傷がありますので注意してご覧ください。
スキマや傷は、階段のキシミの原因にもなりますし意匠的にも良くありません。

※階段の傷や汚れも引き渡し後では、対処してもらえない場合が多いので注意が必要です。

4.建具のチェックポイント

 

ドアやドア枠の傷やクロス糊が付着していないか確認します。

※建具の傷や汚れも引き渡し後では、対処してもらえない場合が多いので注意が必要です。


5.外壁の汚れや傷も確認

最後に外壁や外構の傷や汚れを確認しましょう。

※外壁の傷や汚れも引き渡し後では、対処してもらえない場合が多いので注意が必要です。

6.発見した不具合は、図面に記録

発見した不具合は、図面に記録して売主側に引渡し日までに是正(修理や補修)するように依頼しましょう。

ゼロシステムズで、この3回目の建物診断(立会検査)を実施すると、平均30~40ヶ所程度のキズ・汚れ・スキマを発見します。

引き渡し前には、補修が完了した旨の確認の報告をもらうようにしましょう。

失敗しない住宅購入のためにも、是非、仲介手数料無料ゼロシステムズをご利用ください。

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◆著書

・「こんな建売住宅は買うな」幻冬舎出版
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